「人生で一度くらい100km歩けるか挑戦したいな」
そんなあなたに「東京エクストリームウォーク100」という大会に参加してみてはいかがでしょうか?東京エクストリームウォーク100は小田原から東京まで丸1日かけて歩く100kmウォークの大会。
スタートが小田原で東京からのアクセスがよく、東京近郊に住んでいる方であれば他の100kmウォークの大会より気軽に参加できるでしょう。
といっても「初参加者でも歩けるの?」「他の大会よりきついの?」と不安になる方もいるのでは?
そこで今回は、過去に100kmウォークで6回完歩した経験があり、今大会20時間で歩いた私が、東京エクストリームウォーク100に参加して感じた魅力やきつかったことを紹介します!
東京エクストリームウォーク100参加の判断材料になるかもしれませんので、ぜひお読みください!
Contents
東京エクストリームウォーク100の簡単な紹介
大会名 | 東京エクストリームウォーク100 |
開催日 | 11月12日(土)~13日(日)(第6回は6月3~4日に開催) |
距離 | 100km |
スタート時間 | ・チャレンジ部門:7:00~9:00の指定された時間 ・エキスパート部門:10:00(実際のところ9:30くらいから順次スタート) |
制限時間 | ・チャレンジ部門:26時間 ・エキスパート部門:24時間 |
スタート地点 | 小田原城址公園 |
ゴール地点 | 有明ガーデン |
チェックポイント | 6か所 |
関門 | ・第2CP(34km):18:30まで ・第3CP(54km):21:30まで ・第6CP(86km):8:15まで |
参加費 | 16,000円(第6回は、18,000円になっていました) |
参加賞 | ・オリジナルタオル ・オリジナルマスク |
完歩賞 | ・田中貴金属ジュエリー製 大会オリジナルシューチャーム(第5回の場合) ・オリジナルTシャツ |
運営会社 | 朝日新聞株式会社 |
東京エクストリームウォーク100のコース
公式が作成したコースを見てみましょう。
第5回の東京エクストリームウォーク100のコースは、小田原城趾公園から東京の有明ガーデンまでを歩くコース。
最初は湘南の海岸に沿って小田和から江ノ島まで歩きます。江ノ島からは海を離れ、住宅街を通って横浜のみなとみらいへと向かいます。横浜からはほぼ一直線で川崎・品川へと向かい、新橋あたりから有明に向かう道を歩いてゴールです。
ただし、次の大会でも同じルートになるとは限りません。2022年5月に開催された第4回では明治神宮外苑がゴールでしたので、今大会も90km以降のルートは大きく変わっています。
コースが変わる可能性があるため、参加する方は事前に公式サイトで確認してください。
東京エクストリームウォーク100は100kmウォーク初参加者向き?
前提として、はじめて100kmウォークに参加する方はどの大会を選んでもきついです。とくに70km以降は足の裏に激痛を感じながら歩かなければなりません。(自分も初めて歩いたときは地獄でした…)
100kmウォークは足の痛みや自分の気持ちと闘う大会ですが、東京エクストリームウォーク100は他の大会よりも初心者向けのコースかと思います!
理由として以下の6点があるので見てみましょう。
- 他の大会より平坦な道が多い
- コンビニ・自動販売機がいっぱいある
- エイドでしっかりと補給できる
- 参加者が多いので孤独になりにくい
- 完歩率が高い
- ルートを間違える可能性が低い
理由1:他の大会より平坦な道が多い
自分がこれまで参加した大会の中では比較的平坦な道が多かったです。坂も緩やかで一気に体力を消耗するような激坂は、一か所を除きありませんでした。(激坂についてはあとで紹介します。)
横浜市街地や川崎、品川〜新橋区間など、後半に平坦な道があったのはありがたかったです。
理由2:コンビニ・自動販売機がいっぱいある
小田原から東京まで交通量の多い道路を歩くため、水分や食べ物を補給できる箇所が多くあります。
コンビニや自動販売機がこまめに現れるので、飲み物が空になって困るという状況はほとんどないでしょう。(地方で開催される大会だとコンビニが10kmないとか全然ある…)
がっつりご飯を食べたいのであれば飲食店に寄るのもありかと!自分も本当はラーメン屋に寄りたかったんですが、20時間以内で完歩したかったため我慢しました…
理由3:チェックポイントでしっかりと補給できる
東京エクストリームウォーク100では大会運営側がチェックポイント(以下、CP)で休憩スペースを提供しています。CPは6箇所あり、それぞれの場所で飲み物や食べ物をもらえますよ。
今大会でもらえたものを表でまとめたましたので、参考にしてみてください。(公式の参加のご案内と少し違った部分も記載します)
チェックポイント | もらえたもの |
第1CP(22km) | ・水 ・小田原みかん ・弦斎カレーパン |
第2CP(34km) | ・紙パックのジュース ・和菓子(あんこの入ったパイ) ・おにぎり |
第3CP(54km) | ・ドリンク(水・コーラ・スポドリ・コーヒーなど) ・菓子パン(メロンパンかアンパンのどちらか) ・魚肉ソーセージ ・こんにゃくゼリー |
第4CP(68km) | ・ドリンク(水・コーラ・スポドリ・コーヒーなど) ・インスタントラーメン ・柿の種 ・ひとくちチョコ |
第5CP(79km) | ・ドリンク(水・コーラ・スポドリ・コーヒーなど) ・インスタントラーメン ・クラッカー ・ひとくちチョコ |
第6CP(86km) | ・ドリンク(水・コーラ・スポドリ・コーヒーなど) ・和菓子 ・ひとくちチョコ |
写真でもらったものを紹介するとこんな感じです!(第6CPだけ撮り忘れていました…)
第1CP
第2CP
第3CP
第4CP
第5CP
後半はカップラーメンが出ておなかいっぱいになります!夜間はコンビニに寄らなくても十分でした!
理由4:参加者が多い
1人で参加すると孤独が辛すぎてリタイアしたくなる気持ちが高まります。とくに周りに参加者が誰もいないと足の痛さと共にとてつもない不安に襲われるでしょう。(自分の経験談)
しかし、東京エクストリームウォーク100は2,000人の参加者がおり、あなたと同じペースで歩く人が少なくとも1人はいます。周りに人がいるだけで「辛いのは自分だけじゃない!」と思えるようになり、モチベーションを上げて歩けるでしょう。
同じペースの人に声をかけて一緒に話しながら歩くことで、不安をより軽減できますよ!
関東の100kmウォークで2,000人規模の大会は2022年時点で東京エクストリームウォーク100だけなので、単独で歩く人にはおすすめです!
理由5:完歩率が高い
第5回の東京エクストリームウォーク100の完歩率は75.9%と他の大会より高いです。
実際に他の大会の完歩率を見比べてみましょう。
- びわ100(2019年)69.0%
- ぐんま100kmウォーク(2019年):67.8%
- 鶴ヶ島100kmウォーク(2022年4月):69.2%
- 鶴ヶ島100kmウォーク(2022年10月):84.2%
- しおや100キロウオーク(2022年):73.2%
上記と比較すると東京エクストリームウォーク100の完歩率は高い方だといえるので、初参加者でも完歩しやすいことがわかります。
大会によって熟練者の割合が多いこともありますが、2,000人参加する東京エクストリームウォーク100では初参加者もそこそこ多いと考えられます。
理由6:ルートを間違える可能性が低い
100kmウォーキングではコースが長く、コース案内をしてくれるスタッフの人数が少ない区間も多いです。コースを間違えないように自分でしっかりとGoogle マップでコースを確認し、電柱やガードレールに貼られている案内を確認しながら歩く必要があります。
もしコースを間違えたら引き返す必要があるので、心身ともに大きなダメージを受けるでしょう。
自分も他の大会で道を間違えて1km以上ムダに歩いた経験があります…
ですが、東京エクストリームウォーク100の場合道を曲がる回数が多くないため、道を間違えることはほぼありません。参加者が間違えそうな道には必ずスタッフが立っているので、コースから外れる可能性は非常に低いでしょう。
無駄な体力を消耗するリスクが低いので、完歩しやすいといえます。
東京エクストリームウォーク100の魅力
東京エクストリームウォーク100では小田原から東京まで景色の変化に富んでおり、景色に飽きずに歩けるのが最大の魅力です。
地方で開催されるような大会だと20km近く川沿いを歩くところや、ひたすら森の中を歩くような区間がありますが、東京エクストリームウォーク100ではほとんどありません。
唯一景色が変わらない区間があるとしたら、第1CP~第2CPまでの海岸くらいですかね。海の景色がほとんど変化しないので長いな~と思いました。
実際に写真でどのような景色が見られるかを紹介します。
小田原城
小田原の商店街
酒匂川(小田原市)
大磯
湘南の海
江ノ島
箱根駅伝の難所「遊行寺坂」
夜の横浜
稲毛神社(川崎)
東京都と神奈川県の境
真夜中に消灯している東京タワー
築地大橋
いかがでしたでしょう?
自然や歴史的建造物、夜景とバラエティに富んだ景色を楽しめるのは、東京エクストリームウォーク100ならではの魅力だと思います。
一番テンションが上がるのは横浜の夜景ですかね。50km以上歩いた後の横浜は本当に綺麗で、地方民の私は思わず「わぁ~綺麗」と叫んでしまいました(笑)
横浜や東京だと夜も街灯が照らされているため、街を眺めながら歩けて楽しいですよ。
東京エクストリームウォーク100のきついところ
東京エクストリームウォーク100は初心者向きとはいえ、きつい箇所がいくつかあります。個人的にきついと思った点は以下の5つ。
- コース全体にまんべんなく坂道がある
- 信号が多い
- 第3CP(54km)の関門時間が早い
- 人を追い抜くのに手間がかかる
- 砂が靴の中に入ることがある
事前にきついところを知っておくことで本番での不安を軽減できるため、ぜひ読んでみてください!
コース全体にまんべんなく坂道がある
基本的に平坦な道が多いですが、チェックポイント間に1箇所には必ず坂があります。険しい坂は少ないものの、50kmや80km歩いた後の坂は引き返したくなるほど。
とくにきついなと思った坂として、以下の3箇所があるので参加される方は覚悟しておきましょう。
- 第2CP〜第3CPにある箱根駅伝の難所「遊行寺坂」(東京エクストリームウォーク100唯一の激坂です)
- 第3CPのある横浜市児童遊園地の園内(あと少しで休憩できると思ったらそこそこ勾配のある坂が待ち構えています)
- 新橋(約95km)〜ゴールまでにある4つの橋(すべての橋に上り坂があります)
新橋~ゴールの4つの橋は「あと少しでゴールなのに何でこんな坂があるんだよ!」とツッコみたくなるほど。最後の最後でメンタルがやられます。
信号が多い
東京エクストリームウォーク100は都心部を歩くこともあり、信号が非常に多いです。特にみなとみらい付近に入ってから第4CPまでは約50m~100mおきに信号があり、一向に進みません。
自分は19時間39分で完歩しましたが、1時間は信号によるロスが含まれているように感じました。
初参加者の場合、信号によるロスによって「関門に間に合わなかった」のようなことが起こるかもしれないので、時間配分に気をつけましょう。
第3CP(54km)の関門時間が早い
第5回の関門時間は第2CP(34km)が18:30、第3CP(54km)が21:30となっています。スタート時間が8:00の人の場合、第2CPまで時速3.5kmというゆっくりペースで歩いても間に合うでしょう。
しかし、ゆっくりしすぎると20km先の第3CPに間に合わなくなります。
仮に18:30に第2CPを出発して第3CPに向かうとすると、21:30に辿り着くには3時間で20km、つまり時速6.7kmで歩かなければなりません。
一般的な人の歩行速度が4〜6kmであるため、日常では歩かないようなスピードでないと第3CPには間に合わないでしょう。すでに34km歩いていることもあり、疲労が溜まった状態でハイペースで歩くのは無理があります。
関門時間に間に合うためにも余裕をもって行動しましょう。東京エクストリームウォーク100に関しては、第3CPの関門時間がもっとも厳しいので、第2CPには関門時間に早めにつくようにしてみてください。
時速4kmで歩く場合20kmを歩くのに5時間かかります。21:30に間に合うためには遅くても第2CPを16:30に出る必要があります。
人を追い抜くのに手間がかかる
人が2〜3人通れるくらいの狭い歩道を歩く区間があり、自分よりゆっくり歩いている人を抜くのが大変です。とくに第1CPから第2CPの区間は参加者が集団になっているため、前が詰まって自分のペースで歩けないことがあります。
正直、こればかりは何も対策できません。後ろから声をかけて通してもらう方法しかないですね。
砂が靴の中に入ることがある
第1CPの少し前から第2CPまでは海岸沿いを歩くルートとなっています。砂浜を歩くような場所はありませんが、風によって砂が堆積された歩道を歩くところがあります。
砂の上を歩くのは10~20m程度なのでわずかな区間ですが、靴の中に砂が入って不快になるでしょう。靴を脱いで砂を払っても全部取り除くのは難しいので、多少のじゃりじゃり感は我慢が必要です。
まとめ
東京エクストリームウォーク100は100km歩く大会なので、当然きついです。しかし、完歩率が高く平坦な道も多いことから、初参加者でも完歩できる可能性は高いでしょう。
また、初めて参加するのであればチャレンジ部門に参加してください。体力に相当自信のある方なら初参加でエキスパート部門で完歩できるかもしれませんが、普段運動しない人だと24時間以内で歩くのはかなり厳しいです。
東京エクストリームウォーク100に参加したい方は入念なトレーニングをして、充分に体力をつけてから参加しましょう。